プリンセスケア(ヒメフウロエキス)とは?美肌に役立つ効果を解説

掲載日:2023/05/19
更新日:2023/12/07
成分
  • プリンセスケア
  • エイジングケア
  • 効果

「プリンセスケア」という言葉をご存じですか?聞きなれない方もいるかもしれませんが、プリンセスケアは植物から抽出したヒメフウロ(姫風露)エキスのことを指します。お肌のダメージにつながる紫外線による老化を抑えるなど、エイジングケアに効果的な成分として注目されています。今回はプリンセスケアとは何なのか、その効果について紹介したいと思います。

プリンセスケア(ヒメフウロエキス)とは?

紫外線によるダメージである光老化を抑え、シワやほうれい線予防に効果があるとされ、注目されているヒメフウロエキス(姫風露)をご存じですか。シワやほうれい線予防のスキンケアアイテムを使っている方でも聞きなれないかもしれません。ヒメフウロエキスとは、フウロソウ科フウロソウ属のヒメフウロ(姫風露)から抽出されたエキスのことをいい、シワを改善して肌に生き生きとしたハリを与えるエイジングケアの美容成分として注目されています。最近ではその効果から、エイジングケア用の化粧水や乳液・美容液に配合されるようになっています。

プリンセスケア(ヒメフウロエキス)の主成分は、抗酸化作用でおなじみのポリフェノール、フラボノイド、タンニンなどです。また肌の炎症に作用するトリプターゼという酵素の生成を抑制して、肌の老化を防ぐ成分も含まれています。トリプターゼの生成の抑制は、健やかな肌を支える基底膜を作るⅣ型コラーゲン分解を防ぐことにつながります。それにより肌が生まれ変わる新陳代謝の仕組み=ターンオーバーを正常に整えます

ヒメフウロエキス(姫風露)は収れん作用や治療を促進させる作用があり、「医者泣かせの薬草」ともいわれています。肌への刺激が少なく安心して使えるため、敏感肌の人にもおすすめです。ただしアトピー性皮膚炎の症状が出ている方や、特にお肌が敏感で気になる方は、二の腕内側などに少量つけてパッチテストをしてから使用しましょう。

ヒメフウロとは?

ここまでプリンセスケアやその効果について説明してきましたが、そもそもヒメフウロ(姫風露)とはどんな植物なのでしょうか。

ヒメフウロはフクロソウ目フウロソウ科に分類される植物で、学名はGeranium robertianumといいます。一度植えると何年も育ち続ける多年草のもの、1シーズンで種までできる一年草のものがあります。塩を焼いたような独特な匂いがすることから、別名は「シオヤキソウ(塩焼草)」ともいいます。「静かな人」「人知れずの愛」などの花言葉を持っています。

ヒメフウロは成長すると20~40cmくらいの高さになり、茎や葉には細かい毛が生えています。開花時期は5月から8月の期間で、1つのヒメフウロには5枚の花びらを持つ直径15mmほどの可愛らしい淡紅色の花が1~2個程度咲きます。

生息地は日本を含むアジア、アメリカ、ヨーロッパなど、北半球に広く分布しています。日本では滋賀県と岐阜県にまたがる伊吹山など、日当たりのよい石灰岩地質の山地帯に多く生息しています。

ヒメフウロは収れん作用、血を止める作用、粘液の分泌を抑える作用など治癒促進に効果があるといわれており、昔から薬草として使われていました。最近では抽出されたエキスの保湿効果に注目が集まり、エイジングケア用の化粧品に多く用いられています。ちなみにプリンセスケアという名称は、ヒメフウロの「ヒメ」にちなんでつけられたものです。

プリンセスケア(ヒメフウロエキス)の効果とは?

健やかな肌を保つためにコラーゲンが重要な働きをすることはよく知られています。特にIV型コラーゲンは、肌の一番外側(表皮)とその下の真皮を繋ぎとめる役割を持っており、線維の形成を補助するなどの働きをします。 しかし、肥満細胞から作り出されるトリプターゼがIV型コラーゲンに影響を及ぼし、ターンオーバーが乱れてしまいます。

プリンセスケアはトリプターゼが活性化するのを抑制し、かつIV型コラーゲンの分解も抑えることが研究でわかってきています。IV型コラーゲンが守られると、肌のハリ・弾力はもちろん重要な基底細胞も守られ、肌の生まれ変わりに重要なターンオーバーを正常に働かせることができます。

プリンセスケアが配合された化粧水や乳液、美容液、エイジングケア商品を継続的に使うことで、年齢を重ね目立ちがちな目元や口元の小じわ、肌や毛穴・目の下にできるたるみを改善していくことも、近年の研究でわかってきています。

参考文献

1:一丸ファルコス株式会社 ヒメフウロエキス開発ストーリー
https://www.ichimaru.co.jp/research/story/67

2:名古屋大学博物館 西田佐知子研究室 植物の分布を説明する繁殖干渉の研究
http://www.num.nagoya-u.ac.jp/outline/staff/nishida/laboratory/research/research1_2.html

3:アルナシリ・イダマルゴダ. マスト細胞トリプターゼによる細胞外マトリックス損傷と光老化の関与.第24回IFSCC(国際化粧品技術者会連盟)大阪大会. FRERGANCE JOURNAL 35:78-80, 2007

4:田中清隆.トリプターゼ活性阻害のよるヒメフウロ抽出物の抗老化作用.日本薬学会大127年会. FRERGANCE JOURNAL 35:95, 2007.

プリンセスケア(ヒメフウロエキス)で美肌を手に入れよう

プリンセスケアとは何なのか、その効果について紹介してきました。美しく健やかな肌を保つためにはコラーゲンのなかでも、肌の生まれ変わりに作用するIV型コラーゲンは特に重要です。ヒメフウロエキスは刺激が少なく、デリケートなお肌の方でも使うことができます。毎日のスキンケアに、ヒメフウロエキスが配合されたアイテムをぜひ取り入れてみてください。

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レスベラトロールの効果とは

掲載日:2021/10/07
更新日:2023/12/07
成分
  • レスベラトロール
  • 効果

レスベラトロールという成分をご存知でしょうか?肌の大敵である乾燥やシミなどに作用する成分として、美容業界で話題になっています。今回は、さまざまな美容効果が期待されるレスベラトロールについて詳しく紹介していきます。

三輪菜つ美医師

この記事の監修医師

三輪菜つ美先生

ロナロナ クリニック 院長

美容皮膚科医、日本抗加齢医学会専門医。2013年北里大学医学部卒業。東京大学医学部附属病院にて研修終了後、1日診察人数平均100名以上の都内クリニックにて内科・皮膚科として勤務。2017年5月から2020年6月まで院長として、都内美容クリニックにて勤務。自身の肌荒れの経験から、食事療法や生活習慣の見直しなど、根本的な解決を目指す診察が好評。2019年3月には”女医が教えるシンプルケア“「ラメラの秘密」を幻冬舎より出版。紀伊国屋、ブックファーストをはじめとする各書店で週間ランキング1位を獲得。講演、TV、ラジオ、雑誌、webなど幅広く活躍中。2020年7月より、美容皮膚科と美容院が一体となった「LonaLona CLINIC(ロナロナ クリニック)」を開業、院長就任。現在に至る。
LonaLona CLINIC(ロナロナ クリニック):https://lonalona.jp

レスベラトロールとは?

レスベラトロールとは、ポリフェノールの一種である美容成分です。強い抗酸化力が特徴で、さまざまな美容・健康作用が期待される成分として注目されています。

主に、ブドウや、北欧の森に自生するサンタベリーという果物に多く含まれており、その他にも、ピーナッツの皮やアーモンド、ココアなどにも含まれています。

フランス人の心臓病死亡率が低いのは、ワインを常飲していることが関係しているという研究結果が発表されて以来、ワインに含まれるレスベラトロールの効能が話題になりました。現在は、さまざまなサプリメントや化粧品などに使用されており、気軽に取り入れられる成分のひとつになっています。

レスベラトロールの肌に対する効果

美容効果が期待できるとして、注目を浴びているレスベラトロール。具体的にどのような効果があるのでしょうか?

しわ・たるみの予防

レスベラトロールは非常に強い抗酸化力を持っており、しわやたるみなど、肌の老化の抑制に効果があるとされています。肌の老化の原因として大きな割合を占めるのが、紫外線の影響です。紫外線が肌に当たり炎症が起こることによって、肌に弾力をもたらすコラーゲンやエラスチンを分解する酵素が活性化し、結果として皮膚のしわやたるみが生じます。レスベラトロールは、これらの酵素の活性を阻害する働きがあるとされており、肌の老化抑制に効果があると考えられます。

肌のうるおい・ハリの維持

レスベラトロールには、肌の弾力を回復させる効果も期待されます。肌は、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などが皮膚の真皮でうるおいを保つ働きをすることによって、弾力が保たれるようになっています。レスベラトロールは、ヒアルロン酸を分解するヒアルロニダーゼの活性を抑える効果を持っており、肌の潤いや柔軟性の維持に役立つ効果が期待されています。

サンタベリー由来のレスベラトロールを12週間摂取するという実験では、肌の角質水分量が上昇する傾向が確認されています。レスベラトロールを摂取することで、肌の弾力が向上し、若くみずみずしい肌を保つサポートが期待できます。

美白効果

レスベラトロールは、肌のシミを予防する効果と共に、美白効果も期待できます。肌のくすみやシミは、チロシナーゼという酵素によって作られるメラニンが原因です。レスベラトロールはこのチロシナーゼの活性を阻害し、メラニンの生成を抑える効果があるとされています。実際に、ヒトの皮膚に紫外線をあてた後に、レスベラトロールを塗布すると色素沈着が軽減したという研究結果があることから、シミの予防に効果を発揮すると考えられています。

肌荒れ予防効果

レスベラトロールには、抗炎症作用があるとされています。肌の炎症を引き起こしたり、活性化させる「NF-κB」という分子の働きを抑制する効果が確認されており、できものやかゆみ、発赤を抑える効能が期待できます。

また、レスベラトロールは、ニキビの発症にかかわるアクネ菌の増殖を抑えることも判明しています。アクネ菌は肌表面の皮脂を栄養として増殖しますが、レスベラトロールの抗菌作用によって、ニキビの発症と悪化を軽減することが期待されています。

アンチエイジング効果

近年研究が進むレスベラトロールには、細胞の生まれ変わりを助ける効果が報告されています。体内の若返りに関わる遺伝子を活性化させるなど、細胞の新陳代謝がスムーズに行われることで、遺伝子レベルからのアンチエイジング効果が期待されます。

レスベラトロールのそのほかの機能

美肌効果をはじめとしたさまざまな効能のあるレスベラトロールですが、健康の面でも効果的な作用が期待できます。

血流の改善

レスベラトロールには、血管を拡張する作用が確認されています。血管が拡張されると、血液の流れがスムーズになるため、血流の改善が期待できます。

肌のくすみや乾燥は、血流の滞りによって酸素や栄養素が全身に行き渡らなかったり、老廃物の排出がうまくいかないことによって引き起こされます。そのため、血管を拡張するレスベラトロールを摂取することで、血流が改善され、栄養素が体内へスムーズに行き渡るため、肌の若々しさに繋がります。

また、血流がスムーズになることで、動脈硬化を防ぐ効果があるため、心疾患や脳血管疾患などの重大な血管疾患の予防にも効果が期待されます。

生活習慣病を防止する効果

元来、赤ワインを飲む習慣があるフランス地方の人々は、血管系の疾患を発症する割合が低いという報告があります。これは「フレンチパラドックス」と呼ばれ、赤ワインに含まれるレスベラトロールが血管系の疾患の発症率を低下させているのではないかと言われてきました。

日本でも食の欧米化が進み、脂肪分やたんぱく質の摂取が増加している傾向があります。それに伴い、肥満や脂肪肝、動脈硬化といった生活習慣病に悩む人も増えています。

レスベラトロールは、そのような高カロリーな食事による脂肪の蓄積を抑える効果があることがわかっています。これにより、動脈硬化などの生活習慣病や、糖尿病の治療に有効である可能性が示されています。

メタボリックシンドロームの予防

生活習慣病の予防効果が期待できるレスベラトロールには、内臓脂肪の蓄積抑制と共通したメカニズムがあることが確認されています。遺伝性肥満のマウスにレスベラトロールを添加したエサを与えるという実験では、高脂血症を改善することや肝臓のコレステロールの蓄積が減少するという効果が確認されています。このように、レスベラトロールには脂肪の代謝を改善する働きがあるため、内臓脂肪型肥満やメタボリックシンドロームの予防効果があるとされています。

参考文献

日本微量栄養素情報センター「レスベラトロール」:
https://lpi.oregonstate.edu/jp/mic/%E9%A3%9F%E4%BA%8B%E6%80%A7%E5%9B%A0%E5%AD%90/%E6%A4%8D%E7%89%A9%E6%80%A7%E5%8C%96%E5%90%88%E7%89%A9/%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%99%E3%83%A9%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB

J-STAGE(国立研究開発法人 科学技術振興機構)「レスベラトロールの健康長寿効果について」:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan/107/10/107_740/_pdf/-char/ja

日本薬学会 環境・衛生部会「健康食品として流通しているレスベラトロールについて」:
http://bukai.pharm.or.jp/bukai_kanei/topics/topics35.html

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トリートメントの正しい使い方!効果的な付け方や選び方・注意点も解説

掲載日:2021/08/05
更新日:2023/12/07
スキンケア
  • トリートメント
  • 使い方
  • 効果

ヘアケアには欠かせないトリートメント。正しい使い方を知れば、より美しい髪に導いてくれます。この記事では、トリートメントの正しい使い方、効果、トリートメントを行う際の注意点などを解説していきます。

トリートメントの正しい使い方とは

インバストリートメント【洗い流すタイプ】

トリートメント前に準備するもの

トリートメントの成分を浸透させるためには、その前のシャンプーが重要です。
トリートメントを行う前に、しっかりと髪を濡らし良く泡立てたシャンプーで地肌と髪を洗いましょう。
髪の毛は強く擦ることが枝毛や切れ毛などの痛みの原因に。泡で包み込むように汚れをしっかり洗い流しましょう。

シャンプー後は水分を切る

トリートメントを付ける前に、まずはしっかり水気を切りましょう。
そのままトリートメントを付けてしまうと髪の水分でトリートメントの効果が薄まってしまいます。髪をいくつかに分け、手で根元から優しく挟むように水分を切りましょう。

トリートメントは毛先から順につける

トリートメントを手のひらに取ったら、指先に均一に塗布できるよう伸ばします。
その後、痛みの出やすい毛先から順になじませていきます。毛先になじませたあと、順番に髪の上の方にもつけていきます。頭皮にはつける必要はありません。
十分になじませたら、キューティクルの向きに合わせて、上から下へ優しくしっかりと塗布します。

毛先に押し込むようになじませる

全体的にトリートメントをつけたら、ダメージの多い毛先は重ねつけを行います。
擦るのではなく、毛先を握るようにつけてトリートメントを押し込むようにもみこみます。

コームなど目の粗いくしでコーティングする

トリートメントをつけたあと、目の粗いくしでコーミングしてなじませます。
目が細かいくしだとせっかくのトリートメントを落としてしまう、摩擦でダメージを与えてしまうことになるので注意が必要です。

浸透させるために放置する

トリートメントに記載された放置時間を確認し、髪に浸透するまで少し置きます。
一般的には5分から10分程度が良いと言われています。長時間の放置はヘアカラーの色落ちの原因になることも。
放置時間中は、ホットタオルやシャワーキャップで包み込むとより浸透効果を高めます。

しっかりと洗い流す

髪にトリートメントを浸透させたら洗い流します。
洗い流すときは、根元からヌルヌル感を感じなくなるまで、しっかりと洗い流します。
頭皮に残ったトリートメントが髪のトラブルにつながる場合もあるので注意しましょう。

アウトバストリートメント【洗い流さないタイプ】

トリートメント前に準備するもの

インバストリートメントと同様に、トリートメントの効果を発揮させるにはシャンプーが重要です。頭皮や髪の表面についた汚れをしっかりと落としておきましょう。

シャンプー後のすすぎはしっかりと

シャンプーが頭皮や髪の表面に残っていると、かゆみなどのトラブルにつながることもあります。また、トリートメントが浸透しにくくなるので、地肌からしっかりとすすぎましょう。

トリートメントの前にタオルドライを行う

アウトバストリートメントは、トリートメントをつける前に髪の水分をしっかりと切ります。
毛束を優しく握るようにしておおまかに水分を取ったあと、根元からタオルで挟みこむようにポンポンと水分を拭き取ります。

毛先から順にトリートメントをつける

トリートメントを手のひらにとり全体に広げます。手のひら全体に広げずに、そのままつけるとムラ付きの原因になることも。
まず、毛先から順から擦らないようにトリートメントをなじませます。毛先につけたら、手ぐしを通すように髪の上部からなじませます。その場合、頭皮は毛穴詰まりの原因になるので付ける必要はありません。

目の粗いくしでとかす

髪全体につけたら、コーティングするように目の粗いくしでとかします。
コーティングすることで、トリートメントをムラなく均一に広げることができます。

浸透促進のタッピングを行う

トリートメントをつけながら、血行促進とトリートメントの浸透促進のために、タッピングを行います。
タッピングとは、指の腹で頭皮をマッサージしたり、指や手のひらで髪を挟みこむことです。手の温度で温めながら、トリートメントを浸透させましょう。

蒸しタオル・シャワーキャップでさらに浸透させる

タッピングと同様に、トリートメントは温めるとより髪の毛に浸透します。
トリートメントを付けたあと、蒸しタオル・シャワーキャップでさらに浸透させます。

7〜10分ほどおく

トリートメントを付けたあと、7〜10分ほど置きます。アウトバストリートメントの使用方法に書かれた時間を参考にしても良いです。その間に、スキンケアなどを行うことがおすすめです。

しっかりと乾かす

トリートメントを付けたら、しっかりと乾かします。
濡れた状態の髪は、キューティクルが開いた状態なのでダメージを受けやすく、デリケートです。自然乾燥は時間がかかり、キューティクルから髪の水分も逃げ出してしまいます。
必ずドライヤーで根元からしっかりと乾かしましょう。

トリートメントとコンディショナー・リンスの違いとそれぞれの役割について

トリートメントは、コンディショナー・リンスと似たように思われるかもしれませんが、少し違います。トリートメントの役割は、髪の毛の内部に成分を浸透させ、髪のダメージを補修すること。コンディショナー・リンスの役割は、髪の毛の表面を保護し、キューティクルを整えてくれることです。トリートメントは髪の内部を、コンディショナー・リンスは髪の表面のダメージを補修してくれるという違いがあります。

トリートメントを行う際の注意点

トリートメントを行うときに、注意すべきことがあります。間違った使い方をすると、効果が薄れてしまうので、あらためて以下の注意点をチェックしてみてください。

目の細かいくし・コームを使ってしまう

トリートメントのときに、コーミングを行いますが、そのときにどんなくし・コームでもいいわけではありません。目の細かいくし・コームを使うのは、実はNG。濡れた髪に目の細かいくし・コームを使うと、髪の毛を覆っている、髪の一番外側にある組織「キューティクル」を傷つけてしまうことがあります。ですので、目の粗いくし・コームを使うようにしましょう。

トリートメントを10分以上放置してしまう

トリートメントの放置時間は、7〜10分です。10分以上放置すると、べたつきやヘアカラーの色落ちの原因になってしまいます。必ず放置時間は守るようにしてください。

しっかりと洗い流さない

トリートメントを髪につけた状態のほうが、効果が高いような気がしますが、しっかりすすいで洗い流さないと、頭皮トラブルや肌荒れ、べたつきを起こしてしまいます。ヌルヌル感がなくなるまで、しっかりと洗い流すようにしましょう。

トリートメントの種類とそれぞれの役割

トリートメントには、洗い流すタイプと洗い流さないタイプがあります。それぞれの役割、特徴を説明していきます。

洗い流すトリートメント

洗い流すトリートメントは、シャンプーした後にトリートメント剤をなじませて、浸透させてから洗い流すタイプのトリートメント。役割は、髪内部に浸透し、ダメージを受けた髪を補修することです。また、髪の表面もケアできるので、トリートメント効果が高くなるのが特徴といえます。

洗い流さないトリートメント

洗い流さないトリートメントは、髪の水分をタオルドライによって取り除いてから、トリートメント剤をなじませるタイプのことです。使ったあとに洗い流す必要がなく、手軽に使うことができます。

役割は、ダメージ補修効果に加えて、紫外線やドライヤーの熱などのダメージから髪を守ってくれること。また、保湿・保護成分が髪に残り続けるので、1日中美しい髪をキープできるのも嬉しいポイントです。

トリートメントの選び方を解説

トリートメントは、どれでもいいわけではありません。毛質や髪のダメージ、お悩みによってより効果がある選び方があります。

毛質

トリートメントを使っても、「効果がイマイチ」「くせ毛になってしまった!」などと感じたことはありませんか。これは、毛質に合ったトリートメントを使っていないからです。人によって、毛質には違いがあります。太くてかたい、細くやわらかい、くせ毛など、それぞれに合ったトリートメントを選ぶことが大切です。

太くてかたいタイプ

油分が多く、重ための洗い流すトリートメントを使うのがおすすめ。また、洗い流さないトリートメントなら、オイルタイプのものを使うと、ツヤのあるきれいな髪をつくることができます。

細くやわらかいタイプ

油分が少なく、水分量が多い洗い流すトリートメントを選んでみてください。洗い流さないトリートメントであれば、ミスト状のものや、スプレータイプがよいでしょう。

毛の量が多い・ボリュームがあるタイプ

ボリュームを抑えるには、水分量が多いモイスチャートリートメントがよいでしょう。洗い流さないトリートメントは、ホホバオイルやアルバンオイルなどの植物性オイルが多めに配合されたものを選んで。

毛の量が少ない・ボリュームがないタイプ

ボリュームがないタイプは、ノンシリコントリートメントを使ってみてください。ハリやコシを出すことができます。また、洗い流さないトリートメントなら、つけ心地が軽めのオイルタイプやミルクタイプがおすすめです。

くせ毛タイプ

髪のくせやうねりは、空気中の水分がおもな原因。髪の保水力を高めれば、ある程度おさえることができます。洗い流すトリートメントは、保水力の高いものを選びましょう。洗い流さないトリートメントなら、オイルタイプのものを使って、髪の外側から余計な水分を吸収しないようにしてみてください。

普通タイプ

髪質が普通の人は、どんなトリートメントを使っても問題ありません。お好みのものを使ってください。

髪のダメージ

髪のダメージを改善するには、トリートメントがうってつけです。髪のダメージの状態に合ったトリートメントを使いましょう。

髪がベタつく

流さないトリートメントのミストやスプレータイプを使うと、髪のべたつきをおさえられます。ただし、つけすぎには要注意。適量をつけるようにしましょう。洗い流すトリートメントをつかう場合には、しっかりと洗い流すことを忘れずに。

髪が広がる・まとまらない

オイルタイプのトリートメントを使えば、髪がうまくまとまり、仕上がりがツヤツヤになります。

カラーやパーマで傷んだ髪

ホホバオイル、アルガンオイル、シアバターなど、植物性オイルの洗い流さないトリートメントで、髪の内側、外側両方向からダメージ補修しましょう。

自分の髪質・ダメージに合ったトリートメントで美髪に!

普段何気なく使っているトリートメントも、自分の髪質・ダメージに合ったものなら効果がアップします。美髪になるためにも、トリートメントの正しい使い方、選び方をしましょう。

銀座ステファニーのトリートメント

銀座ステファニー化粧品では、さまざまなヘアケアアイテムをご用意。髪のエイジングケアに着目したトリートメントや、スカルプケアができるコンディショナー、ヘアカラーをキープするケアアイテムなど。気になったものをチェックしてみてください。

※ エイジングケアとは年齢に応じた化粧品等によるケアを指します。

BEAUTY COLUMN 関連コラム

ビタミンの働きとは?摂り方やビタミン剤の選び方などを解説

掲載日:2021/08/05
更新日:2024/02/02
成分
  • ビタミン剤
  • 効果
  • 選び方

人間の体に不可欠な5大栄養素のひとつ「ビタミン」。ビタミンと聞くと「ビタミンC 」を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、ビタミンには、そのほかにも種類がたくさんあります。
この記事では、ビタミンにはどのような働きがあるのか、ビタミンの効率的な摂り方や選び方などをご紹介していきます。

そもそもビタミンの役割・効果とは?

ビタミンには、血液などの体液に溶け込んでいて、余分なものは尿として排出される「水溶性ビタミン」と、油脂に溶け、主に脂肪組織や肝臓に貯蔵される「脂溶性ビタミン」の2種類あります。水溶性ビタミンには、ビタミンB群、ビタミンCが。脂溶性ビタミンは、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKです。

ビタミンの主な役割

ビタミンB群など水溶性ビタミンの主な役割は、体内のいろいろな代謝に必要な酵素の働きを補うことです。

一方、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKといった脂溶性ビタミンは、身体の機能を正常に保つ働きがあります。

ビタミンの働き

ビタミンの働きは、ビタミンの種類によって異なります。種類ごとの働きを解説していきましょう。

ビタミンA

ビタミンAは、レチノール、レチナール、レチノイン酸の総称です。発育の促進、目や皮膚の粘膜を健康に保つ、抵抗力を強めるなどの効果があります。

ビタミンC

美容ケアの代表格といえるビタミンのひとつ。透明感のある美しさや日々の輝きを支えてくれる人気の成分です。体内では代謝機能のサポートにかかわりがあります。

ビタミンE

ビタミンEも、強い抗酸化作用をもつビタミンです。体内の脂質の酸化を防ぎ、血液中のLDLコレステロールの酸化による動脈硬化など、生活習慣病や加齢による疾患を予防する働きがあります。

ビタミンD

ビタミンDは、カルシウムのバランスを整えたり、骨、歯の健康を維持するビタミンです。また、小腸や腎臓でカルシウムとリンの吸収を促進する働きがあるため、丈夫な骨を形成する効果もあります。

ビタミンB群

ビタミンB群には、ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類があります。エネルギー代謝を円滑に行わせるようにする役割があり、疲労回復に効果があります。

ビタミンが不足するとどうなる?

ビタミンは、人間の体の機能を正常に保つのに、欠かせない栄養素です。体内でエネルギー代謝を助ける働きをしているため、不足すると、エネルギー不足してしまいます。そうすると、おっくうさを感じたり、気が乗らないといった活力不足を感じやすくなります。

ビタミンの摂取量の目安

それぞれのビタミンの1日の摂取量の目安は、以下の通りです。

ビタミンA650μgRAE(18〜29歳女性)、700μgRAE(30〜49歳女性)
ビタミンC100mg(18〜49歳女性)
ビタミンE5.0mg(18〜29歳女性)、5.5mg(30〜49歳女性)
ビタミンD8.5μg(18〜49歳女性)
ビタミンB1、ビタミンB61.1mg(18〜49歳女性)

参照:日本人の食事摂取基準-厚生労働省

ビタミンの効率的な摂り方

ビタミンは、体内でつくることはほとんどできません。よって、食べ物またはビタミン剤から摂る必要があります。

ビタミンを多く含む食材を積極的に摂る

ビタミンは、野菜やフルーツ、魚、肉など、さまざまなものに含まれています。とくに採れたての野菜やフルーツには、ビタミンが豊富です。できるだけ、さまざまな食材をバランスよく食べるようにすると、まんべんなく必要なビタミンを摂ることができます。

ビタミンを多く含む食材、食品は次のとおりです。

ピタミンAレバー、バター、卵黄、ニンジンなど
ビタミンC赤ピーマン、黄ピーマン、ブロッコリー、キウイフルーツなど
ビタミンEナッツ類、ほうれん草、ブロッコリー、アボカドなど
ビタミンB1豚肉(赤身)、たらこ、ナッツ類、穀類(玄米・全粒粉など)
ビタミンB2うなぎ、レバー(牛・鳥・豚の肝臓)、牛乳、納豆
ビタミンB6鰹、サンマ、マグロ、バナナなど
ビタミンB12カキ、さんま、あさり、牛レバー、鶏レバーなど
ビタミンDきのこ類、干ししいたけ、魚類(イワシ、鮭、カツオ、サンマ)、鶏卵など

ビタミン剤を取り入れる

ビタミン剤でも、ビタミンを摂ることは可能です。ただし、ビタミン剤だけで1日のビタミン摂取しようとせず、食事で不足した分をビタミン剤で補うようにしましょう。

効率よく摂取するには?ビタミン剤の選び方

ビタミン剤は、単体で摂るよりも、複数のビタミンを組み合わせて摂るほうが、効率が高まります。というのも、ビタミンどうしの機能を補完しあう特徴があるからです。ですので、ビタミン剤を選ぶときには、「マルチビタミン」といった、複数のビタミンが摂取できるものを選ぶとよいでしょう。

ビタミン剤の注意点

ビタミン剤を摂るときに注意することは、ビタミン剤の摂りすぎです。とくに脂溶性ビタミンのビタミンA、ビタミンD、ビタミンKは、肝臓などに蓄積されるので、過剰に摂取すると「過剰症」を起こしてしまいます。各ビタミンの過剰症の症状は以下のとおりです。

ビタミンA過剰症脳圧亢進症、骨折のリスクを高める、筋肉痛、疲労など
ビタミンD過剰症全身の倦怠感、口渇、嘔吐、脱水、便秘、精神抑うつなど
ビタミンK過剰症呼吸困難、皮膚水泡など

また、水溶性ビタミンであるビタミンCは、過剰摂取すると腎臓や尿管結石の原因となることがあります。結石のある人や、結石になりやすい人は摂らないほうがよいでしょう。

ビタミンで健康な体を維持しましょう

ビタミンは、人間の健康な体を維持するのに欠かせない栄養素です。さまざまなビタミンをバランスよく摂ることで、生活習慣病改善をサポートしたり、美容や年齢相応の状態を保つエイジングケアも期待できます。バランスのよい食事でビタミンを摂取し、不足分をビタミン剤で補うようにしましょう。

銀座ステファニーおすすめのビタミン剤を紹介

インナーケアができる銀座ステファニーのビタミン剤をご紹介します。

1粒にビタミンCを250mg ギュッと凝縮

ビタミンC

「ビタミンC」は、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに抗酸化作用をもった栄養素。すぐに体内に届く水溶性ビタミンCに加え、じっくりと届く油膜コーティングした水溶性ビタミンCを配合してあるのが特徴です。2段階で届けることによって、ビタミンCがより体内に長くとどまります。年齢相応の状態を保つエイジングケアにもおすすめです。

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乳酸菌の効果は?効率的な摂取方法について解説

掲載日:2021/06/24
更新日:2024/02/02
成分
  • 乳酸菌
  • 効果

乳酸菌といえば、健康保持や美容に良いと言われています。では、乳酸菌とはどのような菌で、どんな効果があるのでしょうか?また手軽に乳酸菌を摂取する方法としてサプリメントがありますが、乳酸菌サプリの選び方と、生きた乳酸菌とはどんなことなのか確認しましょう。最後に、ビフィズス菌との違いなど、乳酸菌に関するよくある質問についてご紹介します。

乳酸菌とは?

健康や美容にいいと有名な乳酸菌。でも「乳酸菌」の言葉はよく耳にしていても、「どんな菌なのか聞かれると、よくわからない...」という方が多いのではないでしょうか。

乳酸菌とは、炭水化物やオリゴ糖などを利用して、主に乳酸を作り出す細菌の総称です。乳酸菌の種類はたくさんありますが、人の腸内に存在していることがよく知られています。また食べ物では、ヨーグルト、チーズ、味噌、納豆などの発酵食品に多く含まれています。

乳酸菌には、乳酸によって食品を腐らせる細菌などの増殖を抑える働きがあります。牛乳だけでは長期間保存はできないけれど、乳酸菌を加え発酵させてヨーグルトやチーズにすると保存期間が延びるのは、このためです。

乳酸菌の働きとは?

近年の研究で、乳酸菌にはさまざまな働きがあることがわかってきています。

菌バランス

人の腸の中には、1000種類もの細菌が生息して、その数は100兆個にもなると言われています。そしてその腸内細菌は、体に良い働きをする「善玉菌」と、体に悪い「悪玉菌」どちらにも属さない「日和見菌(ひよりみきん)」の3種類に分類できます。
この3種類のバランスは、体調やストレス、食生活などによって崩れやすく、悪玉菌が増えると腸の働きが鈍り、善玉菌が多いと健やかな状態を維持できると期待できます。乳酸菌は「善玉菌」なので、乳酸菌を摂取することで善玉菌を増やすことができるのです。

免疫力との関り

免疫とは、体に細菌やウイルスが入ったときに、それを異物として認識して攻撃するシステムです。この防御システムがあることで、私たちの身体は外敵から守られ、健康を維持しているのです。そして、腸内環境と免疫力には密接な関わりがあることがわかっています。

腸内環境に免疫力が関係するのは、免疫に関わる細胞の多くが腸内に存在するから。腸内の悪玉菌が増えて便秘などになり腸内環境が悪くなると、免疫力が下がってしまうのです。腸内環境と免疫の関わりが注目されているのは、こんな理由があるのです。

老化との関係

乳酸菌の中には、老化のメカニズムとの関係が注目されているものもあります。腸内細菌の研究で、老化と腸内環境には密接な関係があり、悪玉菌が多くなると健康が損なわれやすく老化の一因となると指摘されているのです。
だから、乳酸菌を摂取して腸内環境を整えてあげることが、若々しい毎日に繋がっていくと言われているのです。

乳酸菌とビフィズス菌の違いは?

生活の中でよく耳にする「乳酸菌」と同様に、「ビフィズス菌」という言葉も聞いたことがあるのではないでしょうか。
「乳酸菌」と「ビフィズス菌」は、どちらも腸内の環境を整えるために良い働きをする菌としては同じですが、それぞれ生息する場所が違います。
「乳酸菌」は腸内以外に、ヨーグルトなどの乳製品、キムチやチーズ、納豆などの発酵食品の中にも生息しています。
一方、「ビフィズス菌」は腸内にしか生息していません。「ビフィズス菌」は大腸で働くので、善玉菌である「ビフィズス菌」が減ると腸内で悪玉菌が優勢になり、大腸の環境の乱れに繋がります。

乳酸菌を摂取できる食べ物

腸内の乳酸菌を増やす方法としては、生きた乳酸菌を含む食品を摂る、「オリゴ糖」や「食物繊維」などの乳酸菌のエサになる食品を食べることが重要になります。
では、具体的にどんな食品を食べればよいのでしょうか。

ヨーグルト

乳酸菌を摂取できる食べ物として、最もおなじみな食品は「ヨーグルト」です。
ヨーグルトの作り方として発酵させるときに乳酸菌を使います。ヨーグルトを食べたときに感じるあの酸っぱい味は、乳酸菌が糖を分解して作った乳酸の味です。最近では、乳酸菌が生きたままで届くことをうたい文句にしている商品も多数あります。生きたままの乳酸菌を大腸に届けることは、腸内の乳酸菌を増やすことになり、菌バランスも整うことになります。

キムチ

「キムチ」にも、乳酸菌が多く含まれています。
発酵食品でおなじみのキムチは保存している間でも発酵が続いているので、乳酸菌はどんどん増えています。種類にもよりますが、乳酸菌は熱に弱いため、加熱しない状態で食べることが大切です。キムチを食べるときは炒め物や鍋ではなく、そのまま食べることがおすすめです。発酵が進むと乳酸の影響で酸っぱさが増しますが、同じ発酵食品の納豆やチーズなどと混ぜて食べると食べやすくなります。

チーズ

キムチと同じく発酵食品の代表格「チーズ」も発酵に乳酸菌が使われています。
ただし、チーズと一概に言っても製法がいくつかあり、生きた乳酸菌を摂りたい場合は「ナチュラルチーズ」を食べましょう。
ナチュラルチーズは、乳を乳酸菌や酵素で凝固し発酵させたもの。よくスーパーなどで見かけるプロセスチーズは、このナチュラルチーズを加熱して溶かし、固めたものなので、乳酸菌がほとんど死んでしまっています。腸内環境を整えるために食べる場合は、ナチュラルチーズを積極的に食べましょう。

漬物

キムチやチーズ以外に、加熱しないで生きたままの乳酸菌を摂取できる食べ物としておすすめは「漬物」です。
ぬか漬け、たくあん、しば漬けなどの漬物は、塩分を含む漬け床に野菜を漬け込むことで、野菜から水分が出て、その水分に含まれる乳酸の働きによって発酵します。野菜の漬物など植物性の乳酸菌は、乳製品などの動物性の乳酸菌より耐性が強いと言われています。
ただし、漬物の全てに乳酸菌が含まれているわけではありません。浅漬けなど発酵していない漬物には乳酸菌が含まれていないので、乳酸菌を摂りたい場合は発酵したものを食べましょう。

乳酸菌飲料

乳酸菌飲料は、読んで字のごとく牛乳を乳酸菌で発酵させた飲み物です。果物や甘味料や味をつけて飲みやすくしたものです。
乳酸菌飲料の中には、生きたままの乳酸菌が摂れるものと、加熱殺菌されたものもあるので、選ぶ場合は生きたままの乳酸菌が摂れるものを選びましょう。乳酸菌飲料は、腸内環境を整えるために手軽に飲めるのでおすすめですが、カロリーが高いものもあるので、飲むときに量や頻度で調整するなど注意が必要です。

乳酸菌サプリの摂取もおすすめ

乳酸菌サプリの選び方

ここで紹介したようなさまざまな健康への働きを得るためには、乳酸菌を毎日欠かさず摂取していくことが大切です。そのためには、継続して摂取できるように、サプリメントを利用すると便利です。

しかし乳酸菌は何百種類もあり、その種類が違えば働きも変わってくる可能性があります。そこで乳酸菌のサプリメントを選ぶときは、次のようなポイントに着目しましょう。

含有量から選ぶ

サプリメントには、「乳酸菌5000億個」「1包に100億個」などと、1日の目安摂取量に含まれる乳酸菌の量が記載されています。
乳酸菌はサプリメント以外の食べ物からも摂取できますが、すぐに排出されてしまいます。そのため多くの乳酸菌を摂取できるものを選んでもいいでしょう。

配合成分を確認する

乳酸菌のサプリメントには、乳酸菌だけのものと、それ以外の成分がプラスされているものがあります。
ビタミンやミネラルなども一緒に摂れるタイプなら、毎日の健康維持に役立ちそうですし、ビタミンCなどが配合されたものなら美容のために摂取してもいいでしょう。目的に合わせて、乳酸菌以外に配合されている成分をチェックしましょう。

摂取方法から選ぶ

サプリメントには錠剤タイプ、粉末タイプ、ドリンクタイプなどがあります。錠剤タイプは携帯に便利で、外出先や旅行時などにも持っていきやすい特徴があります。また噛んで食べるタブレットタイプもあり、子供が喜んで摂取できるでしょう。毎日無理なくサプリメントを摂り続けるためには、自分が摂取しやすいタイプを選ぶことも、ポイントになります。

生きた乳酸菌とは?

「乳酸菌は生きたまま腸に届くといい」などと聞いたことはありませんか?生きている菌は「生菌」、死んだ菌は「死菌」と呼ばれています。

サプリメントを選ぶ際は、この生菌と死菌もチェックしましょう。生菌を摂取した場合、一部は生きたまま腸に届き、健康をサポートするのですが、乳酸菌は死んでしまっても健康維持に有用と言われています。ですから、それほど生菌か死菌か気にする必要はないかもしれません。

ただし、乳酸菌は熱と酸に弱い性質がありますので、生菌なら特殊なカプセルなどに入っているものや加熱処理を行っていないものがいいでしょう。

乳酸菌についての質問

ここで乳酸菌に関して、よくある素朴な疑問にお答えします。

Q:乳酸菌とビフィズス菌って違うものですか?

A:腸内細菌としてよく知られている菌に、乳酸菌のほかにビフィズス菌があります。

ビフィズス菌は乳酸菌の一種で、善玉菌です。成人の場合、ビフィズス菌は腸内細菌のおよそ1割を占めており、乳児のときに最も量が多く、年齢とともに減っていきます。ビフィズス菌の特徴として、酸に弱く、生きたまま腸内に届くのが難しいことがあります。また生きたビフィズス菌が入ったヨーグルトを作ることも難しいと言われています。

Q:乳酸菌の目安摂取量は?摂取しすぎるとどうなるの?

A:乳酸菌のサプリメントを摂るとき、間違えて目安量より多く飲んでしまったら、どうなるのでしょうか?乳酸菌については、摂取量に制限はないようです。

たださまざまな健康効果を期待するのなら、1日約百億個程度の乳酸菌の摂取が必要です。ぜひ各サプリメントの目安の摂取量を見て、その容量を毎日摂取しましょう。毎日忘れずに飲むためには、「朝食を食べた後に必ずサプリを飲む」など、自分でルールを作ってサプリメントを飲む習慣を付けることがおすすめです。

自分に合った乳酸菌を探そう

人の腸内で、健康や美容にいいさまざまな働きをしてくれる乳酸菌。いつまでも健康的に美しくいたいと願う女性にとって、欠かせない菌と言えます。
乳酸菌は種類によって、自分の体に合うものとそうでないものがあります。また体調などによって、自分の腸内環境が変わることがあり、それによって合う乳酸菌が変わることも考えられます。
そのため、自分に合う乳酸菌を見つけるためにも、色々な乳酸菌を積極的に摂るのがおすすめです。特に毎日継続して摂取するためには、サプリメントという選択肢を選んではいかがでしょうか。

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酵素とは?酵素の働きや役割について解説

掲載日:2021/06/24
更新日:2023/12/07
成分
  • 酵素
  • 効果

「酵素ダイエット」や「酵素サプリ」「酵素ドリンク」など、「酵素」という言葉がよく聞かれるようになりました。なんとなく健康や美に良いイメージがある酵素ですが、実際酵素は、どんなもので、どんな働きがあり、どんな役割があるのでしょうか。この記事では、酵素にスポットを当て、解説していきます。

今泉明子医師

この記事の監修医師

今泉明子先生

今泉スキンクリニック 院長

医学博士・日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。聖マリアンナ医科大学卒業後、日本赤十字医療センターの皮膚科で皮膚科医としての経験を重ね、米・ニューヨークの大学で研究に従事。帰国後、都内の皮膚科クリニック院長を経て、六本木駅そばに今泉スキンクリニックを開業。ファーストクラスのホスピタリティとオーダーメイドの施術で、多くの人の「美しさ」を叶えている。また、年間7000症例以上の診療を行いながら、国内外の学会やセミナー、執筆活動も勢力的に行なっている。
今泉スキンクリニック:https://imaizumisc.or.jp/

酵素とは?

酵素は、タンパク質のひとつ。タンパク質というと、肉や魚を思い浮かべる人もいるかもしれませんが、酵素は、人間の体内で作られるタンパク質です。この酵素は、体の中で起こるさまざまな化学反応をスムーズにする役目があります。そのため、人間にとって不可欠な物質です。

酵素は、大きく2つに分けられます。1つ目は、人の体にある「体内酵素」。もう1つは外部から食べ物で取り入れる「体外酵素」です。

体内酵素には、「消化酵素」と「代謝酵素」が。体外酵素には「食物酵素」があります。体内酵素は、年齢ごとに1年で作られる量が決まっています。20代をピークに、徐々に量が減っていくため、食物酵素で補わなければなりません。

酵素の働きについて

酵素の種類には、「消化酵素」「代謝酵素」「食物酵素」の3つがあります。それぞれ、どのような働きをするのか見ていきましょう。

消化酵素

消化酵素は、胃や膵臓、小腸など消化器官から分泌される酵素です。体に取り入れた食べ物を吸収しやすいように消化、分解する働きがあります。

主な消化酵素には、次のようなものがあります。

  • プロテアーゼ(タンパク質分解酵素):タンパク質をアミノ酸に分解する
  • アミラーゼ(炭水化物分解酵素):炭水化物をブドウ糖に分解する
  • リパーゼ(脂肪分解酵素):脂肪を脂肪酸に分解する

代謝酵素

体内に吸収された栄養素を体の細胞に届けるのが、代謝酵素です。代謝酵素により、全身の機能を安定させ、新陳代謝をよくする働きがあります。

人間の生命活動である、呼吸をする、運動をする、脳での思考、けがを治すといった場面でも代謝酵素は働いています。また、肌のターンオーバーを整えたり、老廃物の排出を促したりするのも代謝酵素の働きです。

食物酵素

食物酵素は、食べ物に含まれる酵素のことです。食物酵素の働きには、

  • ・消化を助け、体内の消化酵素の無駄遣いを防ぐ
  • ・消化酵素を節約することで、代謝酵素の量を増やす
  • ・代謝酵素の働きをサポートする

があります。

食物酵素が含まれる食べ物は、生野菜、生のフルーツ、味噌や納豆、ぬか漬けなどの発酵食品などです。

酵素と身体の関係について

ここでは、食物酵素を摂取することで、身体にどのような影響をもたらすのかを解説していきます。

めぐりをサポート

食物酵素を摂取すると、消化酵素の無駄遣いを防げます。そうすると、酵素の分量を代謝酵素へ回すことができるので、代謝酵素が増えることになり、めぐりをサポートします。結果、食物酵素は、栄養のめぐりをサポートし美容にも嬉しい働きをしてくれるのです。また、消化吸収率も上がるので、体が栄養で満たされます。

体内環境をケア

酵素は、胃や腸内とも関係しています。食物酵素を摂ると、食べ物が胃と腸でしっかり消化され、腸内に残された消化物の量が減ります。そうすると、腸内の腐敗を進めたり炎症を起こしたり発がん性物質をつくり出すといわれる悪玉菌の発生が減り、 善玉菌と悪玉菌のバランスをサポートすることにつながるのです。

酵素の摂取方法について

酵素を摂取する方法は、2つあります。

1つは、生野菜、生のフルーツ、発酵食品を食べることです。これらから酵素を摂り入れる場合には、以下のことに気をつけてください。

  • ・酵素は熱に弱いため、野菜や果物は新鮮なものを選び、生のまま食べる
  • ・消化をスムーズにするため、よく噛む
  • ・消化酵素がしっかり働くよう、食事量は腹八分にする

もう1つは、酵素食品で摂取する方法です。酵素食品には、サプリやドリンクなどがあり、手軽に摂取できます。

酵素サプリの選び方について

酵素サプリにはさまざまなものが販売されていますが、どれがよいのか迷ってしまうこともあるでしょう。より良い酵素サプリを選ぶポイントをご紹介します。

含有量を確認する

市販されている酵素サプリは、含有量がどれも同じというわけではありません。たくさん含まれているものから、ほどほどのものまでさまざまです。よって、パッケージの裏に記載されている含有量をチェックして、自分に適した量のサプリを選んでください。

なお、パッケージに含有量が記載されていないものは、含有量がわかりませんので、選ばないほうがよいでしょう。

添加物を確認する

酵素サプリを選ぶときには「無添加」のものを選ぶようにしましょう。添加物は、食品の加工や保存性を高めるために入っていることがありますが、体にとってあまり良い成分とはいえません。

添加物が入っているかどうかを確認するには、原材料一覧を見ます。食品衛生法により、食品添加物の有無の表示が義務付けられているため、そこを見るとわかるようになっています。
なるべくなら無添加のサプリを選びますが、どうしても添加物が入っているものが気になる場合は、添加物の量が少ないものを選ぶようにするのがおすすめです。

原材料一覧には、量が多いものから記載されています。なるべく材料の最後のほうに書かれているものを選ぶと、量が少ないものといえます。

飲みやすさ・続けやすさから選ぶ

どのようなサプリも、飲み続けやすいものがよいですね。以下の飲みやすさ、続けやすさのポイントをチェックし、自分好みのものを選んでください。

・サプリの形状は?(カプセルか粒か)
・1日に飲む回数は?
・1回の飲む量は?
・香りや味は?

製造方法を確認する

酵素には、熱に弱いという性質があります。製造中に加熱する工程があると、酵素が壊れてしまう可能性があるのです。しっかり酵素を摂りたいのであれば、非加熱のものを選ぶようにしましょう。

酵素についての質問

酵素について、よくある質問に回答します。

 

Q:酵素の摂取に制限はありますか?

A:酵素の摂取に制限はありません。ただし、歳を重ねるごとに、体内酵素は作りにくくなりますのでより積極的に食物酵素を補う必要があるため、サプリなどで補うようにするとよいでしょう。

また、市販されている酵素サプリやドリンクなどについては目安量がパッケージに記載されていますので、そちらを守って摂取するようにしてください。

Q:薬と併用しても大丈夫ですか?

A:薬と併用する場合は、かかりつけの医師、薬剤師に相談してから、摂取するかを決めたほうがよいでしょう。

酵素で美&健康をサポート!

人間の生命活動を支え、健康維持や美容に役立つ「酵素」。毎日の食事に生野菜やフルーツ、発酵食品を取り入れたり、酵素サプリなどを活用して、酵素生活をはじめてみませんか。

BEAUTY COLUMN 関連コラム

プラセンタとは?美容効果や危険性・選び方を徹底解説

掲載日:2021/05/17
更新日:2023/12/07
成分
  • プラセンタ
  • 効果

美容液などに使われる「プラセンタ」とは、どのような成分でしょうか?
シミ予防・保湿・抗酸化作用などプラセンタの美容効果と取り入れ方について解説します。またプラセンタの選び方、安全性・注意点、飲み合わせについてチェック。
最後に銀座ステファニーのプラセンタについてご紹介します。

鈴木三奈医師

この記事の監修医師

鈴木三奈 先生

東京ブランシェクリニック医師。

美容外科・美容皮膚科医。毎日たくさんのお客様と対話をしながら、適格なアドバイスと確かな技術力で多くの女性から支持されている人気医師。10年以上の経験に基づく丁寧なカウンセリングで、女性の悩みに寄り添いながら、外見はもちろん、内面の美しさも引き出す診療には定評がある。自らも美容施術を受け、その立場を理解しながら、女性が自信を持って輝くことができるライフスタイルを提案している。
東京ブランシェクリニック:https://t-b-c.jp/

プラセンタとは?

「プラセンタ」は、美容液や化粧水などのスキンケア製品に使われていますが、どのような成分なのでしょうか?
プラセンタとは、ブタ、ウマなどの動物の胎盤から抽出される成分です。胎盤は子宮の中にいる赤ちゃんのへその緒と繋がっていて、栄養や酸素を送り、胎児の成長を促すために大切な役割を担っています。
そのため、プラセンタには豊富な栄養成分が含まれ、肌や体にさまざまな良い効果をもたらすと期待できるのです。

プラセンタが多く使われるようになった背景

プラセンタは古くは紀元前から漢方薬として活用されていました。古代中国の皇帝や、楊貴妃も美しさを保つためにプラセンタを愛用していたと言われています。中国ではプラセンタは「紫河車(シカシャ)」と呼ばれており、基礎代謝を向上させたり、自律神経を調整する効果があるとして体と心の両方に効用のある漢方薬として長い期間活用されていました。その後、昭和に入り、旧ソ連にて組織療法にプラセンタを使用する研究が始まり、その組織療法が日本に伝わりました。漢方として活用されていたプラセンタですが、研究が進むにつれ、肝疾患や更年期障害、乳汁分泌不全の治療に使われるようになりました。肝疾患や更年期障害、乳汁分泌不全の治療の際に保険が適用されるため、医療の世界で幅広く使われるようになりました。

プラセンタの美容効果について

プラセンタの美容効果は古くから知られており、エジプトの女王クレオパトラやフランスの王妃マリーアントワーネットなどが使っていたと言われるほどです。では、具体的にどんな美容効果があるか、見てみましょう。

シミ予防

プラセンタにはシミを防ぐ効果が期待でき、よくスキンケア商品に美白有効成分として配合されています。
肌に紫外線があたると体内に活性酸素が発生し、それによってメラノサイトが刺激を受けメラニンを作り出します。このとき、メラニンの中に存在するチロシナーゼという酵素によって、メラニン色素が作られるのですが、プラセンタにはチロシナーゼの働きを阻害する作用があります。
つまりプラセンタによってメラニン色素が作られにくくなり、肌が黒くなったりシミができたりしにくくなるのです。

保湿力

乾燥は美肌の敵。肌が乾燥して潤いがなくなると、シワができやすくハリのない肌になってしまいます。でもプラセンタには保湿成分が多く含まれているため、肌から水分が蒸発して乾燥するのを防ぎ、お肌の保湿力をアップさせる働きがあります。

抗酸化作用

紫外線を浴びたりさまざまなストレスを受けたりして、体内に活性酸素が発生すると、メラノサイトが刺激されメラニンの生成を促し、シミやシワの原因となります。また、肌のタンパク質やDNAなどを攻撃して、肌の老化を進めることとなってしまいます。
しかし、プラセンタにはこの活性酸素を除去する作用があり、抗酸化作用が期待できるのです。プラセンタが含まれるスキンケア製品にアンチエイジング効果が期待できるのは、このためです。

血行促進

プラセンタには、血流を促進する働きがあります。顔や体の血行が良い状態に保たれていると、皮膚細胞に栄養や酸素が行きわたり、細胞が生まれ変わるサイクルがスムーズに行われます。
そのため、健康的で美しい肌を保ために、プラセンタが効果的と言えるのです。

線維芽細胞増殖作用

線維芽細胞は肌の真皮に存在し、コラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンを作り出します。
つまり、この細胞は美肌の鍵とも言える重要な細胞なのです。しかし線維芽細胞が自身で増殖できる能力は、年齢とともに下がっていきます。でもプラセンタには、線維芽細胞の増殖を促す働きがあるため、内側から輝くような美肌へ導くのを手助けしてくれるのです。

プラセンタの取り入れ方について

プラセンタには美容にも健康にもさまざまなメリットが多いのですが、スキンケア以外にいくつかの摂取方法があります。

日焼け止めとパウダーでつくる“すっぴん以上メイク未満”の肌で、守りながらキレイに。おうち時間を心地よく過ごしてくださいね。

スキンケア

プラセンタをお肌にダイレクトにつけることができるのが、スキンケア商品です。化粧水、美容液、クリームなどのアイテムがあり、お肌の新陳代謝を促したり、保湿やエイジング効果が期待できます。
しかしスキンケア商品で気を付けたいのが、プラセンタの含有量。高濃度のプラセンタが配合されていないと、思うような効果が表れない場合があるかもしれません。

インナーケア

プラセンタエキスを配合したサプリメントや、ドリンクなどの健康食品があります。
口から栄養成分を摂取するため、誰でも気軽に毎日の習慣として始められます。体の内側からキレイや健康を目指したい方におすすめの方法です。

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注射

病院やクリニックなどで受けられるのが、プラセンタ注射やプラセンタの点滴。これはプラセンタの原液を体内に直接注入する方法で、体がすぐにプラセンタを吸収していくため、プラセンタの摂取方法の中でもっとも効果が表れやすいと言われています。
プラセンタ注射には筋肉注射と皮下注射の選択肢があり、筋肉注射の方が吸収速度が早く即効性が高い一方、皮下注射は投与する量が少ないため痛みや金銭的な負担が少ないとう特徴があります。
美容やアンチエイジングを目的にしたプラセンタの注射や点滴は自費診療となりますが、更年期障害や肝機能障害の改善の場合には保険が適用となります。

プラセンタに危険な動物の種類はある?

プラセンタの原料によく使われるのは、ブタ、ウマ、羊です。
このうち最も一般的なのが、ブタのプラセンタ。ウマは出産数が少ないため、ウマのプラセンタはあまり流通しておらず価格が高くなります。羊のプラセンタは欧米では人気ですが、日本ではあまり見かけません。
プラセンタを選ぶときは、これらのどの動物が使われているのか、どんな飼育環境だったかといったことをチェックしましょう。
抗生物質が使われない良い環境で育てられた動物は、高品質のプラセンタを抽出できます。また「プラセンタエキス」と記載されていれば、希釈されない原液タイプのことなので、より良い効果が期待できます。

豚プラセンタ

プラセンタの原料の中で最もよく使われているのが豚プラセンタです。豚は一度の出産で10頭前後を産むだけでなく、妊娠期間が120日程度なので年に2回程度出産できるため、他の動物と比較しても胎盤が手に入りやすいと言われています。さらに国内での飼育も盛んなので、安全性の高いプラセンタを製造することができます。現在国内で販売されているプラセンタ商品のほとんどが豚プラセンタを使用しています。

羊プラセンタ

羊プラセンタは、一頭の羊からわずか15g程度しか取れず貴重なため、日本ではあまり扱われていません。羊プラセンタは、人間の胎盤と組織構造が似ているといわれており、体内への吸収力や浸透力が高いという特徴から欧米では人気があります。国内で販売されている羊プラセンタを使用した製品は海外からの輸入によるものがほとんど。オーストラリアやニュージーランドなど狂牛病などが発生していない国のものは安全性が高いと言われています。

馬プラセンタ

馬プラセンタは豚プラセンタの約1.5倍のアミノ酸が含まれていると言われています。さらに、豚プラセンタに含有されていないアミノ酸も入っています。ただし、出産数が少ないためあまり流通しておらず希少性が高いので、価格も高くなります。豚に比べて馬は病気の心配が少ないため、病気予防のワクチンなど薬剤を投与されていないので安全性が高いと言われています。

植物性プラセンタ

豚や羊、馬のプラセンタは胎盤が原料となりますが、植物性プラセンタは種の周辺である「胎座」から抽出されます。種を発芽させるため、アミノ酸などの栄養素が豊富に含まれています。ただし、動物性のような成長因子がないため直接的な効果は得られません。しかし、最近の研究で成長因子を増やす効果が明らかになったため、今後はプラセンタ製品にも活用されていく可能性があります。

海洋性プラセンタ

魚も卵から生まれるので植物同様に胎盤はありませんが、卵を包む「卵巣膜」から抽出したものをプラセンタとして活用されています。「卵巣膜」にはアミノ酸、コラーゲン、ヒアルロン酸などの栄養が多く含まれており、安全性も非常に高いと言われています。ただし、植物性プラセンタ同様に成長因子が含まれていないので、動物性プラセンタと同様な働きをしてくれるとまでは言えません。

安全なプラセンタの選び方と注意点について

安全なプラセンタ商品を選ぶためには、商品に付いているマークに気を付けてみましょう。
ブタ由来のプラセンタを使用した商品には、特定の病気がないブタに付けられる「SPF豚」マークが付いているものがおすすめ。食品の場合は、製品品質に合格したものに付けられる「JHFA」マークがあるか、確認しましょう。
またアレルギー症状がある方は、病院やクリニックでプラセンタに対してアレルギーがないか調べてから、摂取する方が安心です。

プラセンタの飲み合わせについて

プラセンタをサプリメントや健康食品などのインナーケアで摂取する場合、他のサプリメントなどとの飲み合わせにはどのように注意すればいいでしょうか?
一般的に、プラセンタには、飲み合わせに特に気を付けることはないと言われています。しかし、ピルなど現在服用している薬がある場合は、事前に医師や薬剤師に相談した方がいいでしょう。
もし摂取して体に異常を感じたら、すぐに使用を中止してください。

★プラセンタは美容&健康に最適

美容はもちろん女性が健康的に暮らしていくために、強い味方となるプラセンタ。
スキンケアからサプリメント、クリニックでの注射など、さまざまな摂取法がありますから、自分に適した方法で取り入れてみてはいかがでしょうか?

BEAUTY COLUMN 関連コラム

コラーゲンの効果!美容・健康に効果的な摂取方法も解説

掲載日:2020/12/10
更新日:2024/01/18
成分
  • コラーゲン
  • 効果
  • ペプチド

コラーゲンといえば、スキンケア化粧品に配合される保湿成分としておなじみです。食べたり飲んだりするコラーゲンもあるけれど、何がどういいのか半信半疑の人もいるでしょう。塗るだけではもったいないコラーゲンの魅力と、効率のいい取り入れ方を紹介します。

今泉明子医師

この記事の監修医師

今泉明子先生

今泉スキンクリニック 院長

医学博士・日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。聖マリアンナ医科大学卒業後、日本赤十字医療センターの皮膚科で皮膚科医としての経験を重ね、米・ニューヨークの大学で研究に従事。帰国後、都内の皮膚科クリニック院長を経て、六本木駅そばに今泉スキンクリニックを開業。ファーストクラスのホスピタリティとオーダーメイドの施術で、多くの人の「美しさ」を叶えている。また、年間7000症例以上の診療を行いながら、国内外の学会やセミナー、執筆活動も勢力的に行なっている。
今泉スキンクリニック:https://imaizumisc.or.jp/

肌や髪、血管、じん帯、軟骨など、体をつくる材料になるコラーゲン。内側からのキレイを目指す人に、コラーゲンサプリやドリンクが人気ですよね。

でも「コラーゲンは食べても飲んでも意味がない」なんて情報もチラホラ…。コラーゲン美容のホントに迫ります!

コラーゲンとは

コラーゲンは、人体を構成するために重要なタンパク質の一種です。体内のタンパク質に含まれる約30%がコラーゲンといわれ、皮膚は約70%がコラーゲンでつくられています。全体重で見た場合、その量は1/15を占めるほど。体の基盤となる役割を担っているため、皮膚をはじめ、骨、内臓や血管、歯や爪など、あらゆる組織に存在している成分です。

コラーゲンの働きについて

体内におけるコラーゲンは、具体的にどのような役割を持っているのでしょう?ここでは、美容面と健康面、それぞれの観点からコラーゲンの働きを解説していきます。

美容

人の肌は、上から順番に「表皮」「真皮」「皮下組織」で構成されています。この表皮内にある1番外側にある角層(角質層ともいう)では、バリア機能と保湿機能という大切な役割を果しています。真皮にあるコラーゲン(膠原繊維)の美容面における働き、その最大の特徴が肌に弾力とうるおいを与えることです。体内にあるうるおいをコラーゲンがしっかりとキープし、健康的な美肌を育んでくれるのです。また、外部から摂取するコラーゲンの成分は、保湿力に優れているものが多いため、ハリのあるみずみずしい肌を保つことができます。

健康

体内で多くの働きを見せるコラーゲンは、健康面の観点からも人体に欠かせません。その主な働きは、体の構造上絶対に必要なタンパク質の1/3を占める成分であり、体内の細胞と細胞の間をつなぎ、各細胞が活動しやすい環境をつくり出す役割を担っていることです。また、細胞から老廃物などを排出するほか、水分やカルシウムなどを皮膚をはじめとした体内の組織に定着させる働きも持っています。

コラーゲンの種類について

ひとくちにコラーゲンといっても、その種類は、現時点で判明しているだけでも29種類までにのぼるとされています。それぞれⅠ型、Ⅱ型、Ⅲ型というように分類され、体内におけるそれぞれの場所や働きも異なるようです。ここでは、皮膚に存在するコラーゲンを中心にⅠ型からV型までの主な分布や役割を解説します。

I型(線維性コラーゲン)

3本らせん構造になっている繊維性コラーゲンともいわれるⅠ型は、一般的に認知度の高い体内に最も存在するコラーゲンです。皮膚の真皮や骨、靭帯や腱などをつくり、それぞれのハリや弾力性、強度を保つ働きがあります。

II型(線維性コラーゲン)

II型コラーゲンは、主に関節や軟骨に含まれた成分です。関節の衝撃を吸収する働きを持った軟骨の約80%がこのII型で形成されています。また、眼の角膜や硝子体を構成しているものです。

III型(線維性コラーゲン)

I型よりも細く短い線維のIII型は、体内の組織に柔軟性を与えるコラーゲンです。主な分布場所は、内臓や肺、血管や赤ちゃんの皮膚などに多く含まれています。

IV型コラーゲン(非線維性コラーゲン)

皮膚に含まれる9種のコラーゲンの中でも、基底膜に存在するIV型コラーゲン。基底膜とは、皮膚の表皮と真皮をつなぎとめる役割を持っており、美肌を保つために必要なハリや弾力に欠かせない非線維性のコラーゲンです。

V型コラーゲン(線維性コラーゲン)

V型コラーゲンは、主に血管や平滑筋、胎盤などに含まれている成分です。また、ごく少量ながらI型やIII型コラーゲンの含まれている組織にも分布しています。

年齢と共に減少するコラーゲン

体内のコラーゲンは、加齢変化します。つまり、年齢を重ねると共に減少する成分なのです。一般的に25歳をピークとし、35歳を境に減少をはじめ、40歳になるころには、ピーク時の約50%まで減ってしまいます。60歳を迎えるころで、約30%になってしまうようです。

コラーゲンが否定される理由って?

コラーゲンは鳥や魚の皮、牛筋、フカヒレ、ゼラチンなどに豊富に含まれる、線維状のタンパク質です。プルプルした感触からもわかるように、弾力があり保水力にも優れています

ただし口から取り入れたコラーゲンは、一度アミノ酸まで分解。血液にのって全身に運ばれ、ビタミンCの力をかりて、コラーゲンをはじめとするタンパク質に再合成されます。

つまり食べたコラーゲンが、そのまま肌や髪、血管、じん帯、軟骨などの材料になるわけではない、ということ。わざわざコラーゲンを取らなくても「毎日の食事でタンパク質を取っていれば十分」だと考えられますね。

とはいってもコラーゲンを食べたり飲んだりした翌日、気持ちや表情にみずみずしさを感じたことがある人は多いのではないでしょうか。その秘密は「コラーゲンペプチド」にあるんですよ。

分解される手前で届くコラーゲンペプチド

コラーゲンペプチドとは、アミノ酸に分解される一歩手前のコラーゲンのこと。短く切ったコラーゲンが数珠つなぎになった状態です。コラーゲンペプチドはそのままの形を保って全身をめぐり、必要なところに届くことが報告されています[1]

またコラーゲンペプチドは、美容の源にアプローチするのも特長。例えるならば「美容をさぼりぎみな毎日に刺激を与えて、美意識のスイッチをONにしてくれる」といえるでしょう。

「コラーゲンを食べても飲んでも意味がない」という考えは過去の話。うるおいとハリのある毎日をサポートしてくれますよ。

コラーゲンの摂取量の目安

美容はもちろん、健康のためにもコラーゲンは継続して接種することが重要です。
一般的に美容や健康への効果が期待できる摂取量の目安は1日あたり5~10gと言われています。

コラーゲンは「手羽先」「牛すじ」「うなぎ」「ふかひれ」などの魚や肉の骨や皮に多く含まれております。
5~10g分のコラーゲンを食事だけで摂取しようとすると、かなりの量を食べなければなりません。また、コラーゲンを含んだ食品は栄養素が高く、脂質も多いのでカロリー過多やニキビなどの原因になる場合もあるので注意が必要です。

コラーゲンを取る場合は、ビタミンCと鉄分コラーゲンを一緒に摂ると効率よく吸収されます。食べ方や他の食品との組み合わせなども工夫して食べましょう。

コラーゲンを摂取するタイミング

コラーゲンの効果をより実感するためには、「骨や筋肉を作る」「体の組織を修復する」時間の前に摂取することがおすすめです。

お肌を修復するゴールデンタイムと言われている22時から深夜2時までの間は、成長ホルモンが活発に分泌されます。その時間帯に摂取したコラーゲンの効果を発揮させるには夜のメニューにコラーゲンを多く含んだ食品を取り入れましょう。

その場合、単品メニューではなく、バランスも重要です。コラーゲンの吸収は、体内に取り入れてから24時間と言われています。美容や健康のためには日々継続して接種する必要があります。例えば、コラーゲンドリンクやサプリを寝る前の習慣にすると無理なく続けられるかもしれません。

コラーゲンは摂取すれば効果が必ず出ると言うものでもありません。睡眠時間は乱れると成長ホルモンの分泌も減少し、コラーゲンの効果も減ってしまいます。当たり前のようなことですが、栄養バランスの良い食事、規則正しい生活を送ることが、摂取したコラーゲンの効果を最大限に生かす近道となります。

コラーゲンの摂取方法について

年齢と共に量が減少するといわれるコラーゲン。コラーゲンの減少は、肌のたるみやしわの原因になり、また、更年期以降の骨粗鬆症を悪化させるともいわれています。ここからは、これらのトラブルを防ぐため、美容や健康においても重要なコラーゲンの摂取方法を見ていきましょう。

食事での摂取

コラーゲンを摂取する健康的な方法といえば、毎日の食事で摂ることです。コラーゲンを多く含む主な食品には、豚足や牛スジ、鶏の皮、豚バラ肉などの動物性食品、エビやクラゲ、うなぎやスッポンといった海洋性食品があります。また、ゼラチンが入ったゼリーなどを食べることもコラーゲンを摂取する方法のひとつです。

サプリメントでの摂取

効果的なコラーゲンの摂取方法として、海洋性や動物性のコラーゲンが濃縮された高品質のサプリメントを使うことが挙げられます。サプリメントを摂取するときのポイントは、毎日少量ずつ継続して摂るようにしてください。1度に大量摂取しても体が不必要と判断した成分を排出するからです。また、体内のコラーゲンが生成される際に必要なビタミンCも一緒に摂るようにしましょう。

コラーゲン配合化粧品での摂取

コラーゲンが配合された化粧品を使うのもおすすめの摂取方法です。化粧品を選ぶときは、コラーゲンの含有量をはじめ、その種類や効果などにも気を配りましょう。たとえば、肌のたるみやしわ、ハリや弾力が気になる場合、美容効果の高いⅠ型コラーゲンが配合された商品を使ってください。自分の肌や体の状態に合う商品を選ぶことがポイントです。

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※キャビアコラーゲンはデンマーク、ビオファック社の登録商標です。

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参考文献
[1]野口知里ほか. 20代から50代日本人女性における食事由来コラーゲン推定摂取量の特徴. 栄養学雑誌 2012; 70(2): 120-128

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