プラセンタとは?美容効果や危険性・選び方を徹底解説

掲載日:2021/05/17
更新日:2023/12/07
成分
  • プラセンタ
  • 効果

美容液などに使われる「プラセンタ」とは、どのような成分でしょうか?
シミ予防・保湿・抗酸化作用などプラセンタの美容効果と取り入れ方について解説します。またプラセンタの選び方、安全性・注意点、飲み合わせについてチェック。
最後に銀座ステファニーのプラセンタについてご紹介します。

鈴木三奈医師

この記事の監修医師

鈴木三奈 先生

東京ブランシェクリニック医師。

美容外科・美容皮膚科医。毎日たくさんのお客様と対話をしながら、適格なアドバイスと確かな技術力で多くの女性から支持されている人気医師。10年以上の経験に基づく丁寧なカウンセリングで、女性の悩みに寄り添いながら、外見はもちろん、内面の美しさも引き出す診療には定評がある。自らも美容施術を受け、その立場を理解しながら、女性が自信を持って輝くことができるライフスタイルを提案している。
東京ブランシェクリニック:https://t-b-c.jp/

プラセンタとは?

「プラセンタ」は、美容液や化粧水などのスキンケア製品に使われていますが、どのような成分なのでしょうか?
プラセンタとは、ブタ、ウマなどの動物の胎盤から抽出される成分です。胎盤は子宮の中にいる赤ちゃんのへその緒と繋がっていて、栄養や酸素を送り、胎児の成長を促すために大切な役割を担っています。
そのため、プラセンタには豊富な栄養成分が含まれ、肌や体にさまざまな良い効果をもたらすと期待できるのです。

プラセンタが多く使われるようになった背景

プラセンタは古くは紀元前から漢方薬として活用されていました。古代中国の皇帝や、楊貴妃も美しさを保つためにプラセンタを愛用していたと言われています。中国ではプラセンタは「紫河車(シカシャ)」と呼ばれており、基礎代謝を向上させたり、自律神経を調整する効果があるとして体と心の両方に効用のある漢方薬として長い期間活用されていました。その後、昭和に入り、旧ソ連にて組織療法にプラセンタを使用する研究が始まり、その組織療法が日本に伝わりました。漢方として活用されていたプラセンタですが、研究が進むにつれ、肝疾患や更年期障害、乳汁分泌不全の治療に使われるようになりました。肝疾患や更年期障害、乳汁分泌不全の治療の際に保険が適用されるため、医療の世界で幅広く使われるようになりました。

プラセンタの美容効果について

プラセンタの美容効果は古くから知られており、エジプトの女王クレオパトラやフランスの王妃マリーアントワーネットなどが使っていたと言われるほどです。では、具体的にどんな美容効果があるか、見てみましょう。

シミ予防

プラセンタにはシミを防ぐ効果が期待でき、よくスキンケア商品に美白有効成分として配合されています。
肌に紫外線があたると体内に活性酸素が発生し、それによってメラノサイトが刺激を受けメラニンを作り出します。このとき、メラニンの中に存在するチロシナーゼという酵素によって、メラニン色素が作られるのですが、プラセンタにはチロシナーゼの働きを阻害する作用があります。
つまりプラセンタによってメラニン色素が作られにくくなり、肌が黒くなったりシミができたりしにくくなるのです。

保湿力

乾燥は美肌の敵。肌が乾燥して潤いがなくなると、シワができやすくハリのない肌になってしまいます。でもプラセンタには保湿成分が多く含まれているため、肌から水分が蒸発して乾燥するのを防ぎ、お肌の保湿力をアップさせる働きがあります。

抗酸化作用

紫外線を浴びたりさまざまなストレスを受けたりして、体内に活性酸素が発生すると、メラノサイトが刺激されメラニンの生成を促し、シミやシワの原因となります。また、肌のタンパク質やDNAなどを攻撃して、肌の老化を進めることとなってしまいます。
しかし、プラセンタにはこの活性酸素を除去する作用があり、抗酸化作用が期待できるのです。プラセンタが含まれるスキンケア製品にアンチエイジング効果が期待できるのは、このためです。

血行促進

プラセンタには、血流を促進する働きがあります。顔や体の血行が良い状態に保たれていると、皮膚細胞に栄養や酸素が行きわたり、細胞が生まれ変わるサイクルがスムーズに行われます。
そのため、健康的で美しい肌を保ために、プラセンタが効果的と言えるのです。

線維芽細胞増殖作用

線維芽細胞は肌の真皮に存在し、コラーゲンやヒアルロン酸、エラスチンを作り出します。
つまり、この細胞は美肌の鍵とも言える重要な細胞なのです。しかし線維芽細胞が自身で増殖できる能力は、年齢とともに下がっていきます。でもプラセンタには、線維芽細胞の増殖を促す働きがあるため、内側から輝くような美肌へ導くのを手助けしてくれるのです。

プラセンタの取り入れ方について

プラセンタには美容にも健康にもさまざまなメリットが多いのですが、スキンケア以外にいくつかの摂取方法があります。

日焼け止めとパウダーでつくる“すっぴん以上メイク未満”の肌で、守りながらキレイに。おうち時間を心地よく過ごしてくださいね。

スキンケア

プラセンタをお肌にダイレクトにつけることができるのが、スキンケア商品です。化粧水、美容液、クリームなどのアイテムがあり、お肌の新陳代謝を促したり、保湿やエイジング効果が期待できます。
しかしスキンケア商品で気を付けたいのが、プラセンタの含有量。高濃度のプラセンタが配合されていないと、思うような効果が表れない場合があるかもしれません。

インナーケア

プラセンタエキスを配合したサプリメントや、ドリンクなどの健康食品があります。
口から栄養成分を摂取するため、誰でも気軽に毎日の習慣として始められます。体の内側からキレイや健康を目指したい方におすすめの方法です。

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注射

病院やクリニックなどで受けられるのが、プラセンタ注射やプラセンタの点滴。これはプラセンタの原液を体内に直接注入する方法で、体がすぐにプラセンタを吸収していくため、プラセンタの摂取方法の中でもっとも効果が表れやすいと言われています。
プラセンタ注射には筋肉注射と皮下注射の選択肢があり、筋肉注射の方が吸収速度が早く即効性が高い一方、皮下注射は投与する量が少ないため痛みや金銭的な負担が少ないとう特徴があります。
美容やアンチエイジングを目的にしたプラセンタの注射や点滴は自費診療となりますが、更年期障害や肝機能障害の改善の場合には保険が適用となります。

プラセンタに危険な動物の種類はある?

プラセンタの原料によく使われるのは、ブタ、ウマ、羊です。
このうち最も一般的なのが、ブタのプラセンタ。ウマは出産数が少ないため、ウマのプラセンタはあまり流通しておらず価格が高くなります。羊のプラセンタは欧米では人気ですが、日本ではあまり見かけません。
プラセンタを選ぶときは、これらのどの動物が使われているのか、どんな飼育環境だったかといったことをチェックしましょう。
抗生物質が使われない良い環境で育てられた動物は、高品質のプラセンタを抽出できます。また「プラセンタエキス」と記載されていれば、希釈されない原液タイプのことなので、より良い効果が期待できます。

豚プラセンタ

プラセンタの原料の中で最もよく使われているのが豚プラセンタです。豚は一度の出産で10頭前後を産むだけでなく、妊娠期間が120日程度なので年に2回程度出産できるため、他の動物と比較しても胎盤が手に入りやすいと言われています。さらに国内での飼育も盛んなので、安全性の高いプラセンタを製造することができます。現在国内で販売されているプラセンタ商品のほとんどが豚プラセンタを使用しています。

羊プラセンタ

羊プラセンタは、一頭の羊からわずか15g程度しか取れず貴重なため、日本ではあまり扱われていません。羊プラセンタは、人間の胎盤と組織構造が似ているといわれており、体内への吸収力や浸透力が高いという特徴から欧米では人気があります。国内で販売されている羊プラセンタを使用した製品は海外からの輸入によるものがほとんど。オーストラリアやニュージーランドなど狂牛病などが発生していない国のものは安全性が高いと言われています。

馬プラセンタ

馬プラセンタは豚プラセンタの約1.5倍のアミノ酸が含まれていると言われています。さらに、豚プラセンタに含有されていないアミノ酸も入っています。ただし、出産数が少ないためあまり流通しておらず希少性が高いので、価格も高くなります。豚に比べて馬は病気の心配が少ないため、病気予防のワクチンなど薬剤を投与されていないので安全性が高いと言われています。

植物性プラセンタ

豚や羊、馬のプラセンタは胎盤が原料となりますが、植物性プラセンタは種の周辺である「胎座」から抽出されます。種を発芽させるため、アミノ酸などの栄養素が豊富に含まれています。ただし、動物性のような成長因子がないため直接的な効果は得られません。しかし、最近の研究で成長因子を増やす効果が明らかになったため、今後はプラセンタ製品にも活用されていく可能性があります。

海洋性プラセンタ

魚も卵から生まれるので植物同様に胎盤はありませんが、卵を包む「卵巣膜」から抽出したものをプラセンタとして活用されています。「卵巣膜」にはアミノ酸、コラーゲン、ヒアルロン酸などの栄養が多く含まれており、安全性も非常に高いと言われています。ただし、植物性プラセンタ同様に成長因子が含まれていないので、動物性プラセンタと同様な働きをしてくれるとまでは言えません。

安全なプラセンタの選び方と注意点について

安全なプラセンタ商品を選ぶためには、商品に付いているマークに気を付けてみましょう。
ブタ由来のプラセンタを使用した商品には、特定の病気がないブタに付けられる「SPF豚」マークが付いているものがおすすめ。食品の場合は、製品品質に合格したものに付けられる「JHFA」マークがあるか、確認しましょう。
またアレルギー症状がある方は、病院やクリニックでプラセンタに対してアレルギーがないか調べてから、摂取する方が安心です。

プラセンタの飲み合わせについて

プラセンタをサプリメントや健康食品などのインナーケアで摂取する場合、他のサプリメントなどとの飲み合わせにはどのように注意すればいいでしょうか?
一般的に、プラセンタには、飲み合わせに特に気を付けることはないと言われています。しかし、ピルなど現在服用している薬がある場合は、事前に医師や薬剤師に相談した方がいいでしょう。
もし摂取して体に異常を感じたら、すぐに使用を中止してください。

★プラセンタは美容&健康に最適

美容はもちろん女性が健康的に暮らしていくために、強い味方となるプラセンタ。
スキンケアからサプリメント、クリニックでの注射など、さまざまな摂取法がありますから、自分に適した方法で取り入れてみてはいかがでしょうか?

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