
スキンケアにはさまざまなアイテムがあります。なかでも乳液は多くの方がご利用されている基本アイテムの一つです。しかし、使い方を間違えてしまうとせっかくの効果が十分に得られなくなってしまいます。うるおいとハリのある美しいお肌を手に入れるには、正しい使い方をマスターすることがとても大切です。そこで今回は、乳液が必要な理由や、正しい使い方の手順、使う時の注意点など、乳液の役割と使い方について詳しく解説していきます。
目次
乳液が必要な理由は?
乳液の代表的な役割としては「保湿機能」があります。乳液成分の20%~30%は油分でできています。その油分でお肌表面に油膜をはり、体内からの水分蒸発を防いでくれる役割を担っています。
乳液を使わないとどうなる?
では乳液を使わないとお肌はどういった状態になってしまうのでしょうか。お肌の表面には紫外線や花粉とった外部の刺激から皮膚を守るバリア機能がそなわっています。一番外側には皮脂で覆われた皮脂膜、その下に角質層、角質層のすき間を埋める天然保湿因子やセラミドなどの角質細胞間脂質、これらの成分でその役割を担っています。 このバリア機能の効果を十分に発揮させるには適度な水分が必要になります。保湿機能のある乳液を使わないと、皮膚表面から水分が蒸発してしまうので、その機能が著しく低下してしまいます。そうすると外部からの刺激にお肌が耐えられなくなり、さまざまな肌トラブルを引き起こしてしまいます。
スキンケアの役割や違いは?
化粧水
洗顔後などの乾燥したお肌にうるおいを与え、バリア機能を整えます。水分を与えることでお肌をやわらかくしたり、ほかのスキンケアアイテムの浸透を助ける役割もあります。
乳液
油分で皮膚表面に膜をはり、化粧水で補った水分の蒸発を防いでうるおいを保ちます。 化粧水でうるおいを補給しても、そのまま何もしないとすぐに蒸発してしまいます。乾燥肌はさまざまな肌トラブルの原因となりますので、乳液でしっかりフタをしてあげることが大切です。
スペシャルケア
基本的なスキンケアだけでは物足りないと感じた時は、美容液やマスクを使ったスペシャルケアを取り入れましょう。美容液やマスクは、シワ、しみ、クマ、たるみなど、お肌の悩みに集中的に作用する成分が凝縮されているスキンケアアイテムです。気になる部分を集中的にケアすることで、よりうつくしいお肌を手に入れることができます。
正しいスキンケアの順番は?
続いて、スキンケアアイテムを使う正しい順番を見ていきましょう。間違ったタイミングで使ってしまうと、せっかくの美肌効果が十分に発揮されなくなってしまいます。 アイテムの種類によっては例外的な製品もありますが、ここでは基本的なスキンケアアイテムの使用順番を紹介していきます。
1. 化粧水
洗顔後などは乾燥しやすいお肌になっていますので、まずは化粧水で素早く水分補給します。お肌を整え、これから使うアイテムの浸透もしやすくしてくれます。
2. 美容液
美容液を使うときは化粧水の後に塗るようにしましょう。乳液を先につけているという方もいらっしゃいますが、水分の多いものから塗布していくことで美肌成分がよりお肌の奥まで浸透していきます。美容液は乳液より油分が少ないのでこのタイミングになります。
3. マスク
マスクは基本的に美容液と同じような役割なアイテムなので、同じく化粧水のあとになります。
4. 乳液
そして乳液をつけます。含まれている油成分でフタをして水分の蒸発を防ぎます。冬など乾燥が気になるという方は、さらにクリームを使うとより保湿効果がアップします。
乳液の正しい使い方の手順は?
適量を手に取り、手で乳液を温める
適量(10円玉程度)を手に取って、しばらく手のひらで温めましょう。乳液に含まれている油分は温まることでお肌への浸透力が高くなります。人肌程度に温めてあげてください。
顔の中心から外側に向かってつける
乳液が温まったら、顔の中心から外側にかけて大きく円を描くように伸ばしていきましょう。ゆっくりとやさしく塗ってあげることで、顔全体にムラなく馴染んでいきます。
乾燥が気になる部分は重ねてつける
目元や口元など、乾燥が気になるという部分には重ね付けしていきましょう。すぐに塗るよりかは、一度時間をおいて馴染ませてから塗るとより効果的です。
ハンドプレスで浸透させる
乳液が馴染んだら、最後に両手で押し込むようなイメージで、顔全体を包み込むようにやさしく押さえてあげましょう。
乳液の使い方のポイントは?
化粧水を塗った後、1分~2分置いてから使用する
化粧水を塗ってすぐのタイミングで使用してしまうと、化粧水は浸透しにくくなり、乳液は濃度が薄まって、塗りムラや保湿機能の低下を招いてしまいます。化粧水がお肌に馴染むまで1分~2分程度おいてから使用するようにしましょう。
ゆっくりやさしく馴染ませる
お肌に摩擦が生じるぐらいの強い力でゴシゴシこすらないようにしましょう。摩擦を与えてしまうとバリア機能の低下を招いてしまい、乾燥肌や敏感肌など肌トラブルを引き起こす原因になってしまいます。ゆっくりやさしく馴染ませてあげましょう。
適量を使う
1回で使う乳液の適量は商品によっても異なりますが、基本は10円玉程度の大きさが適量になります。しっかり保水しようと多く使ってしまったり、もったいないからと少なめで使ってしまったりしてしまうと、かえって肌トラブルを引き起こしてしまう可能性があります。適量のときに効果を最大限発揮するように作られていますので、適量を守って使うようにしましょう。
1日2回まで
1回の使う量をしっかり守っていても、1日に何回も塗ってしまうと、毛穴つまりや乾燥肌など、肌トラブルの原因になってしまいます。基本は朝と夜の1日2回までにしておきましょう。
乳液を使う正しいタイミングは?
化粧水+乳液+美容液の場合
それぞれスキンケアアイテムの効果を最大限発揮させるには、使う順番がとても重要になります。基本的なスキンケアの順番としては、化粧水でうるおった肌に乳液でフタをする「化粧水→乳液」ですが、お肌の悩みにピンポイントで働きかける美容液を取り入れている場合には、化粧水と乳液の間に使うようにしましょう。一般的にスキンケアアイテムは水分の多いものから順番に使います。美容液は化粧水より水分は少なく、乳液ほど油分を含んでいないので、この2つの間「化粧水→美容液→乳液」で使うことが、最も美白効果が得られる順番となります。
シートパックを使う場合
たくさんのうるおいと美容成分が含まれた「シートパック」を使う場合、基本的にシートパックは美容液と同じような役割を持っています。ですので、使い方としては美容液同様、「化粧水→シートパック→乳液」と化粧水と乳液の間に使うのが一般的です。シートパック使用直後はうるおいたっぷりですが、時間経過とともにどんどんと水分は蒸発していってしまいます。パック後は乳液でしっかりフタをしてあげましょう。
乳液から使用する場合
最近、化粧水の前に乳液をつける「乳液先行型美容」がとても話題になっています。これは乳液本来のフタをする役割ではなく、油分でお肌をやわらかくしてあげることでその後に使う化粧水の浸透をあげる、いわゆるブースターの役割をはたしてくれるのです。 乾燥肌など、お肌が硬くなっている方におすすめの乳液です。
乳液を使う時の注意点は?
乳液の使い方についてもいくつか注意点があります。
・まずは、強い力でゴシゴシとこすらないようにしましょう。
他のスキンケアアイテムにおいても同様で、お肌に摩擦を与えてしまうとバリア機能が低下し、肌トラブルを引き起こしてしまいます。
・やさしくなじませることを心がけましょう。
・保湿効果を高めたいからといって、1日に何度も塗らないようにしましょう。
たくさん塗れば効果が高まるというわけではありません。塗りすぎはかえって肌トラブルの原因となることがありますので、適量を守るようにしましょう。
乳液の正しい選び方は?
乳液といっても種類はさまざまあります。お肌のタイプや季節などに注目して選ぶことが大切です。乾燥肌の方は油分を多く配合した保湿効果の高いしっとりタイプを、脂性肌の方は油分少な目のさっぱりタイプを、両方を合わせ持つ混合肌の方はさっぱりタイプを選び、乾燥が気になる部分には重ね付けするようにしましょう。 季節においても選ぶポイントに違いがあります。汗をかく暑い時期はさっぱりタイプ、乾燥する寒い時期は保湿効果の高いしっとりタイプを選びましょう。ただ、夏場でもエアコンのきいた部屋は乾燥しているので、その時々で使い分けるようにしましょう。
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乳液を正しく使って美しいお肌に
うるおいとハリのある健康的なお肌を維持するのに、乳液は欠かすことのできない重要なアイテムです。「面倒くさいから」「べたつくから」などの理由でついサボっていた方は、今日からスキンケアを見直していきましょう。また、正しい順番、使い方を守ることで美肌効果の恩恵を最大限得ることができます。そして毎日続けていくことが大切です。日々の努力はきっとお肌に表れてきます。がんばって美しいお肌を手に入れましょう!